カテゴリ:other works( 42 )

e0086807_23124614.jpg
e0086807_23143125.jpg
e0086807_23161042.jpg
e0086807_23163252.jpg
e0086807_23164479.jpg
三鷹駅南口を下りてしばらく行くとさくら通りという道の十字路に差しかかる。
そこを左折し三分程歩くと、小さな三角形の角に、こじんまりとしたケーキ屋兼喫茶店がある。そこが「さくらのみち」だ。
オーナーの森岡さんは来春まで育児休業なのだが、彼女の店に集まる常連さんは、彼女の息子の状態をいつも体験している心地だと、わたしはひそかに思っている。
というのは、森岡さんの、いつも淡い微笑みをたたえたやわらかい表情と思いやりのある人柄に、まるで母親のような安心を見出せるからだ。だから、常連さんは必ず彼女とお話をする。そして、時に笑い時に癒され、満足した様子で帰路につく。早く開かないかなあと、心待ちにしている方も多いらしい。この小さなお店の中は、母親の胸の中のような温もりに満ちている。彼女が、お店とお客さんを心から大事にしている故だ。

わたしはここで、最初の名刺や案内状のイラストを描かせてもらった。今はメニューや案内ボードの他、絵を飾らせてもらっている。5年前からの付き合いだが、それからずっと応援して下さり、お店のオープン時にも数々の気遣いをいただいた。
今日は子育てのコツを聞いた。笑顔で接することだけだよぉと彼女はゆったり言う。ただそれだけだけど、難しいことだ。彼女のお子さん達を見ると、彼女の言葉のただしさは歴然なのだ。いい感じなんです。
わたしも今日は回帰したような、夢見心地で帰宅した。再オープンしたら、是非手作りケーキとともに、彼女の笑顔も多くの人に味わってほしいと願う。
[PR]
by nemotyucac | 2005-12-15 23:21 | other works | Trackback
「文明としてのツーリズム」(今月のダ・ヴィンチに紹介されてます)最後のページに書かせて頂いた言葉です。とても拙い。
どうして絵を描くのか、どういう想いで描いてるのか 
これを書いたことは自分を顧みるきっかけとなりました。

http://cre-8.jp/snap/163/
15枚目の絵


 「街が斜めに遠ざかる」(2003年作)について                 
                                   根本有華

 「なくしものを探す旅」というテーマで個展をした。その時にこの絵を描いた。機上からの眺めだ。
 引越ばかりで過ごしてきたわたしのなくしものは「故郷」だ。現実にそんなことはないのに、いつも辿り着く場所を探している。だから、旅をする。世界のどこかに心が立ち止る街があるような気がして、ふと時間ができれば旅に出る準備をする。なにより、わたしは旅が好きなのだ。
 車窓からの眺めに心が掴まれるのは、去っていく場所が在るから。戻れない景色を思う淋しさばかりが残像になる。それらを懐かしみ、描いている。
 展覧会場はカフェだった。道川氏とはそこで出会った。彼はその店の常連であったが会期終了三日前まで絵に気付かなかった。いつも座る場所からは見えなかったのだ。その日に限ってたまたま違う席に座り、この絵に気付いた。そして立ち上がり絵の正面に向っていた。
 偶然にはっとさせられることは確かにある。或る日、離陸直後の機上から見た街。それは深く青い海の揺れる波光、そして水底に沈む小石に映った。届かないから美しいと救われた気がして、この絵を描き展示の最後に置いた。その理由を道川氏は瞬時に酌んでくれた。いまはすべての新しい出会いに、居場所を見つけたような、そんなあたたかさを感じている。
[PR]
by nemotyucac | 2005-10-07 03:36 | other works | Trackback(1)