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コーヒー大好き

高校の通学路にオレンジ色のあたたかい光の灯るこじんまりとした喫茶店がありました。無人駅でまわりは閑散としてるのに、そこは唯一ぽうっと人の気配が灯ってる場所でした。
ずっと行きたかったその喫茶店に初めて入ったのは高校も終わりの頃の受験期の冬。
美術部でデッサンを描いた帰り、部活の連中でもう暗いし行っちゃおう!ということになったのです。一応通学路だし先生の目が光る厳しい学校だったので、そこは危ないとなんとなく避けてきたのでした(目の届かないとこではかなりはっちゃけてたけどね)
それにすこうし大人のムード。入ってバーとかだったらどうしようとなんだかどぎまぎしてたというのも、実のところありました。
ところが中は、あたたかい人柄の夫婦でやっている純粋な珈琲屋でした。そこでいただいたグァテマラは甘味があって優しくて、はっとする味だったことを今でも思い出します。ご主人は、制服のちんまりしたわたしたちに気軽に話しかけてくれて「青が三つあるのはだれでしょう!?」とか阿呆なクイズなどで場を和ませて?くれたものです。。(答えはブルースリーね、もちろん若いうちらは失笑、、)
そこの豆は自家バイセン(くー変換されない)で、ハンドピックで、珈琲が本当に好きなお二人の愛情溢れるその一杯は、その後も忘れられない味となりました。大学では珈琲研究会にうっかり所属してしまったし、初めてのアルバイトも紙で落とす珈琲屋だったりで、珈琲は今でも人生にかかせられない、大袈裟だけど、そんな飲み物になってます。
月日は流れてそのこじんまりとしたお店はリニューアルして大きくなり、今では結構有名なお店になりました。従業員さんなんて、一体何人いるの?というくらい。節目節目に訪れてるうちに13年も経っちゃって、でもいつ行っても笑顔で接してくれるマスター達のいるその場所は、わたしの帰る所の一つになってる気がします。
夕暮れ時に、そのお店「珈琲音」の豆でいれる珈琲をいただく時間は本当にゆったり。この飲み物がこの世にあって、よかったよ!
by nemotyucac | 2006-02-23 19:47 | thinking

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